営業マネジャーのスキルを上げたい

2024.08.08

確率論でお客様を判断することは機会損失につながる?

短期で終わらない!お客様との信頼関係の築き方

新規のお客様との信頼関係を築くには?

新規のお客様で売り上げを伸ばすには、信頼の積み重ねが必要です。そして、お客様との信頼関係を築くには質問力がカギとなります。今回はお客様との信頼関係を築き、新規の売り上げを増やすためにできることについてお伝えします。

即座に「次」にいく姿勢は要注意

今回は「新規の売り上げを増やすためにできること」についてお伝えします。

営業が陥りがちな考え方として「確率論」があります。たとえば、「100件訪問して1件受注するから、200件訪問すれば2件受注できる」というような単純なロジックです。さらに、お客様から「結構です」という反応があれば、「このお客様にはニーズがない、次へ行こう」と即座に次に移る傾向があることもあります。

このような「次へ、次へ」というスタンスは、確かに精神衛生上は有用かもしれません。しかし、その反面でこのやり方だと大事なデータや情報が蓄積されず、真の問題点や改善点が見過ごされてしまう危険性もあります。

お客様の「OK条件」を満たすことができるか

お客様の裏側には「OK」と「NG」の判断軸があります。

お客様から「何かあったらこちらからご連絡します」とシャットアウトされてしまうと、営業からすると「ちょっと厳しそうだな」という感じがしますよね。ただ、そこから少し粘ってお客様の中にある「OK」の条件を満たすことができたら、状況を打開することができます。

弊社の「お客様1万人調査」によると、お客様が「社内で検討しますのでお待ちください」と言った場合、実際に可能性がなかったケースは13.7%しかありません。つまり、85%以上はまだ可能性が残されているのです。

それでも営業が早々に諦めてしまう理由は何かと考えた場合、その大きな要因として「越えるべきハードルが高い」ということが挙げられます。しかし、その「ハードル」をしっかりと理解し、乗り越えられる策を講じれば、その後の展開が大きく変わる可能性があります。

お客様の本音は「丁寧なやり取り」で引き出せる

ここで、お客様の「OK条件」と「NG条件」を考えてみましょう。お客様にとって、信頼関係ができていて本音を話せる雰囲気もあり、会社の意見ではなく個人の意見を言うことで何か「良いこと」が起こるのであれば、打ち明け話をしてみようかな、と思っていただけるかもしれません。

「検討します、お待ちください」と口先では言いつつも、「実は、上司がこういうこと言ってるんですよ」というような話は、しっかりやり取りしていれば出てくるのです。

一方で、例えば本音で話しづらい雰囲気だったり、個人的なコメントをすることが会社のオフィシャルな公式見解として受け取られてしまうような感じがしたりすると、お客様は口をつぐんで「ご連絡をお待ちください」とシャッターを降ろしてしまうのです。そうすると、営業にとっては難易度が上がります。

「関係構築エンジン」でお客様との強固な関係を築く

このジレンマを解決する鍵は「関係構築エンジン」にあります。この考え方は、弊社代表の高橋が以前出版した『質問しだいで仕事がうまくいくって本当ですか? 無敗営業マンの「瞬間」問題解決法』(KADOKAWA社)という本にも詳述しています。具体的には、信頼を築くためにはお客様に対して価値提供をし続けることが重要と説いています。つまり、お客様が求める情報を提供したり、時間を取りすぎないコミュニケーションをしたりするのです。

質問しだいで仕事がうまくいくって本当ですか? 無敗営業マンの「瞬間」問題解決法

高橋浩一

さらに、どのタイミングで提案が受け入れられる可能性が高いかを判断するための情報を収集します。これには質問力が必要です。この一連のプロセスを継続的に行うことで、関係構築エンジンが高速化し、お客様との強固な関係が築かれるのです。

新規のお客様に対しては、この関係構築エンジンが特に重要です。なぜなら、新規のお客様とは簡単に信頼関係を築けるわけではないからです。そこで、関係構築の積み重ねが必要になります。逆に、すぐに取引を求めると、お客様は引いてしまう可能性が高いです。

また、すでにニーズが顕在化しているお客様だけをターゲットにすると、実は新規の売り上げは伸び悩むことが多いのです。なぜなら、ニーズが顕在化しているお客様というのはそもそもそれほどいないからです。逆にニーズがないと感じたお客様を後回しにしてしまうと、そのニーズが後に明らかになった時に商談に繋がらない可能性があります。

要するに、新規の売り上げを伸ばすためには、信頼の積み重ねが必要です。その積み重ねが一定のレベルに達したところで、初めて案件に繋がるのです。

目の前の課題と将来のビジョンのバランスを考える

お客様との信頼関係構築においては、近視眼的な考え方を避けることです。

近視眼的とは、目の前の課題しか考慮しない状態を指します。このような視点から距離を取ることに、弊社は多くのエネルギーを注いでいます。ただし、あまりにも遠くを見過ぎると、直近の課題への集中力が失われてしまいます。そこで、バランスが大切です。目の前の課題に適切な対応をしつつ、将来のビジョンも持つようにしています。

具体的には、弊社では新規案件が作られていくペースと金額を最も重要なKPIとしています。受注や売り上げは結果指標であり、月に何件で、金額はいくらという目標は設定していますが、重要なのは新規案件がどれだけスムーズに作られているかです。このKPIが安全ラインを超えていることが確認できたら、少しずつメンバーに先を見た方針や指示を出すようにしています。

そうすることで長期に渡ってお客様としっかりと良い関係を築き、そしてそこから自然と案件が増えていき、直近の数字も増えている状態を作ることができるのです。

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