社内の営業人材育成を推進したい

2025.01.09

「口癖」が仮説力を向上させる

仮説力を高めるために必要なこととは?

仮説力を高めるには?

「仮説を立てるのが難しい」という営業は多いようです。仮説を立てる力を高めるには「口癖」が重要です。今回は仮説力を高め方についてお伝えします。

仮説力を高めるには「口癖」を変えよう

「お客様に仮説を伝えるのが難しい」という営業の悩みをよく聞きます。仮説力をいきなり高めるのは難しいですが、最初の一歩としては「仮説を伝える口癖」を身に付けることがお勧めです。以下に5つの口癖を紹介します。

①「外からはこう見える」

多くの営業はお客様の悩みを聞くとすぐに「このサービスはどうですか?」と提案します。しかし、その前に「伺ったお話は外からはこう見えるのですが…」と客観的な視点でフィードバックする習慣を持つことで、情報を整理する力が上がります。

②「もし自分だったら」

営業視点のみで考えていると、思考が狭くなりがちです。お客様から課題を聞いた際には、「もし私が◯◯さんの立場だったら…」と仮定を置いて話すことで、役割や立場を入れ替えたシミュレーションが可能になります。それにより、客観的に問題を捉える力が養われます。

③「俯瞰して見るとこうではないか」

役割や立場が違えば視点も異なります。お客様の社内における関係者が複数になれば、その分だけ視点も錯綜します。そこで、「天から見たら、どういう構造になっているか」で考えてみましょう。「俯瞰してみると…」と口に出せば、自然と広い視野で全体を把握する方向に思考がいきます。

④ 「一言で言うと」

客観視し、役割や立場を入れ替え、俯瞰し…というように色々と「いじって」考えると、そのうち「要するにこういうことではないか」というポイントが見えてきます。そこで、「一言で言うと…」というように要点をキーワード化してみましょう。要点を端的な言葉にすることが重要です。

⑤「仮に前提をこう変えると」

一言で表すキーワードが見えてくると、構造的に物事が見れるようになってきます。そこで、次に様々な「思考実験」ができるように前提を置き換えて考えてみましょう。「もしお金の制約条件が取り払われたら…」「もし時間を巻き戻せたら…」といったように前提を変えて考えてみましょう。

お客様に仮説をぶつける前に「練習」をしよう

仮説とは、「現時点における妥当解」という意味だと言われます。

弊社代表の高橋が「仮説」という概念に初めて触れたのは社会人1年目のことです。高橋は新卒で外資系のコンサルティング会社に入社しましたが、入社して最初の数日間、社内では「仮説」という言葉が頻繁に飛び交っていました。研修などでも「仮説を持って仕事をすることが大切だ」とか、「クライアントに対して仮説を提案することが重要だ」といった話がよく出てきたのです。

高橋は社会人1年目の頃、仕事が全然できないという意識があり、先輩方の前で自分の考えを怖くて言えませんでした。しかし、当時の会社には「新人であってもお客様からお金をいただいている以上はプロなのだから、自分の意見を言うのが当然だ」という文化がありました。

この文化は高橋にとって非常にありがたいものでした。現在、マネジャーや上司として新人や若手を指導されている方々はそのような姿勢を伝えていただくと仮説に対する意識が高まるでしょう。

とはいえ、すぐに自分の考えをはっきり伝えるのはやはり怖いものです。そこで重要なのは、スモールステップを踏むことです。つまり、いきなり勇気を持って仮説をぶつけるのではなく、その手前の段階で練習を行うことが大切です。自分の意見を試す場を作り、気軽にトライできる環境を用意するのです。

営業であれば商談前の社内会議が最適な場でしょう。次の商談に向けた社内会議で自分のアイディアや仮説をぶつけてみるのです。もしその仮説がずれていればフィードバックをもらえますし、社内で感触をつかんでからお客様に提案するということであれば気が楽になるでしょう。

一方で、「商談前に行われる社内会議では、仮説を話す機会があまりない」という方もいらっしゃるかもしれません。というのも、「どんな状況になろうとも、この提案をお客様に出すんだ」という具合に、ある程度自社のサービスの落としどころが決まっている場合が多いからです。

そのような場合、例えば「今回のお客様には、私の仮説としてベーシックプランが最適だと思います」といった会話がなされることがありますが、これは仮説であるようで、実際はあまり仮説とは言えません。単に提案したい商材を選んでいるだけで、それが「現時点における妥当解」と言えるかというと、そうではない可能性があるのです。

「もしもシリーズ」で仮説力を高めよう

そこで、理想的な仮説の立て方として「もしもシリーズ」をおすすめします。「もしもシリーズ」とは、「もし自分がお客様の会社に転職したとして、明日からどうやって成果を上げるか」という視点で考える仮説だと定義できます。

そのように考えることで思考の幅が一気に広がりますが、その分難易度も上がります。というのも、実際にお客様の会社に転職したらどうするかというのは、細かなところまではわからないからです。そのため、お客様の会社のホームページやIR情報などを調べることになるのですが、見るべき情報が膨大で「どこまで見ても終わりがない」と思えてきます。

そこで効果的なのは「まずは妄想で書き始める」というアプローチです。

まずは妄想でとにかく仮説を書き始めてしまいましょう。その際、1000字や1500字といった長い文章を書く必要はありません。せいぜい100字から200字程度で十分です。まずはその程度の文字数で自分がそのお客様の立場だったらどのようにして成果を上げるかを考え、書き出してみます。

しかし、最初は中々書けないものです。そこで重要なのは、「書けない状態になった後で情報を調べる」ということです。「うまく書けない」という状態は「喉が乾いた状態」と似ています。そのような状態で情報を取り入れることで、情報がより自分の中に吸収されていく感覚が生まれるのです。そのようにして情報を取り入れた上で、もう一度書き始めます。書いている中でまた「書けない」と感じたら、再度情報を調べます。

こうしていくと、仮説を書く過程と情報収集がだんだんと噛み合ってくる感覚が出てきます。「うまく書けないな」と感じてから情報収集をすると、今度は無限のように情報を探すのではなく、自分が苦戦したポイントに関連する情報が自然と目に留まるようになります。

この現象は、いわゆる「カラーバス効果」と呼ばれるものです。カラーバス効果とは、例えば「赤」という色をイメージすると、周囲を見渡したときに赤いものが目に入るようになる、というものです。このカラーバス効果が働くことで、情報収集がしやすくなるのです。

そうしているうちに、自分なりに「こうじゃないか」という仮説が少しずつ見えてくるようになるでしょう。仮説が見えてきたら、その仮説を誰かにぶつけてみることが重要です。議論をすることで考える力がより磨かれるでしょう。

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