営業メンバーのスキルを上げたい

2024.02.15

お客様が「仮面」を被ったままだと商談はうまくいかない

商談の案件化向上のカギが「冒頭5分の会話」にある理由

新規商談の案件化率を上げるには?

新規の商談では、冒頭の5分がカギを握ります。冒頭の5分を有効に使うことで、案件化率を上げることができます。今回は新規商談における冒頭5分の使い方についてお伝えします。

なぜお客様はドライな対応をされるのか

新規商談における案件化率向上のカギは、どこにあると思われますか?

実は商談の「冒頭5分」の会話にあります。一般的なアイスブレイクだけではなく、独自の「スタートダッシュの戦術」を使うことで、案件化率はぐっと上がります。

よく商談の序盤で起こりがちなのですが、営業が「まずは簡単に当社の紹介をさせて頂きます……」とテンプレート・トークを始めてしまうと、お客様は「簡潔にポイントを絞ってお願いしてもいいですか?今日はとりあえず情報収集だけなので」とドライな対応をされ、商談の温度感は下がってしまいます。

営業パーソン

まずは簡単に当社の紹介をさせて頂きます……

お客様

簡潔にポイントを絞ってお願いしてもいいですか?今日はとりあえず情報収集だけなので

本来温厚でウェットな性格のお客様でも、不思議と商談になったらこのようなドライな対応になってしまうのは「購買者の仮面」の状態にあるからです。そして、お客様にこの仮面をかぶせてしまうトリガーは、営業が引いてしまっているのです。商談の最初の段階でお客様に「よくある初回訪問か」と思われてしまうと、その後の商談も上手くいきません。

お客様の「購買者の仮面」を外そう

商談の冒頭5分は「購買者の仮面を外せるかどうか」がポイントになるので「異常なまでに」気を遣って進めた方がよいでしょう。そのためには、経験の少ない営業がやりがちな以下の行動を避けることが必要です。

  • あまりにも型通りのアイスブレイク
  • 相手のリアクションを確認せずに話し始める
  • 資料に書いてあることをそのまま読む
  • 淀みが無さすぎる一方的な説明

こういった行動は、お客様が過去の経験に照らして「またあの時のように無駄な時間を使うのだけは勘弁してほしい」という思いを蘇らせ、不吉な予感を抱かせてしまうのです。

このようなテンプレート的な行動を続ける営業が生まれる背景には、マネジャーの指導が影響していることが多いので注意が必要です。マネジャーは、部下の成長に伴い「そろそろ自分なりに考えてアレンジしてみようか」などと問いかけ、新人研修で教わった「基本の型」から次のステップに進むべきだと指導する必要があります。

お客様の本音を探る方法

以上を踏まえて、大切な商談の冒頭5分はどのように進めればよいのでしょうか。

多くの営業が行う質問は、大抵以下2点に集中しています。

  • 見積もりを作るのための質問
  • 受注可能性を探る質問

しかし、これでは「買う意志が強いお客様」を対象にした商談しか進展しません。それ以外のお客様の購買意欲を高めるためには、お客様に対して「発見」を提供できるかどうかがカギとなります。

「発見」を提供するには、「お客様がこの場にいる理由は何か」という「核心質問」が効果的です。もし、お客様が全く困っていなかったら商談に時間を使っていないはずです。商談が成立したのは、何かしらの「理由」がある、と想定してみてください。そこで、逆説的に「一見すると困っていないように見えるのですが……」と問いかけると、お客様が率直に課題を共有してくれる可能性が高まります。

その他にも「他にも選択肢はあるはずなのに(なぜ当社に対して時間を割いてくださっているのか)……」や「これまでも課題の解決に向けて手を打ってこられていると思うのですが(なぜ解決されないのか)……」など、有効な質問があります。これらを活用してお客様の核心をついてみましょう。

いきなりの「核心質問」で驚かれないために

ただし、いきなり「核心質問」をすると突然過ぎて驚かれてしまいます。その場合は、「お忙しいと思いますので、最初に1つだけ伺ってもよろしいでしょうか」と、枕詞を挿入すると良いでしょう。この「枕詞+核心質問」のコンビネーションは、お客様が積極的に課題を共有してくださる展開につながる可能性がとても高いです。

以上ご説明してきた「スタートダッシュの戦術」は、当社代表の高橋も新規のお客様との商談で20年以上にわたり活用しています。最後に、微妙な言い回しや適切な「間」もスムーズな会話となるためには必要な要素だということを付け加えておきます。単純なテンプレート・トークにならないよう、是非ご自身で色々アレンジしていただければ幸いです。

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