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2024.02.15

品定め質問をしてくるお客様の意図は「営業の手腕を見たい」から?

お客様からの品定めに対処する3つのパターン

お客様からの品定めに対処するには?

お客様から「品定め質問」をされたことのある営業は多いと思います。その際に大事なのは「お客様が何を確かめたいのかを把握すること」です。今回はお客様からの品定めに対処する方法についてお伝えします。

お客様から費用対効果を聞かれたときの答え方

今回はお客様から「品定め質問」をされた場合に失注を減らす方法についてお伝えします。

費用対効果について聞かれたときに、正面から答えると案件が無くなりやすい、ということがあります。

例えば「サービスを導入したときの費用対効果について、参考になる情報はありますか?」というように質問された場合、どのように対応するのがよいでしょうか?

このような場合、まず最初に「ご質問ありがとうございます。資料がいくつかあるので念のため伺いたいのですが、お客様は個人的には導入検討についてどのようにお考えですか?」というように、質問を返します。この質問によって、お客様の意図や立場を確認することが重要です。

その後、お客様の反応に応じて以下の3つのパターンに分けて対応します。

1

お客様が導入を検討しており、決裁権を持っている場合

こちらはお客様の意向がはっきりしているため、費用対効果について細かい説明は避けるべきです。「なるほど… 。今、即答されましたが、もう少し詳しくお伺いできますでしょうか?」と返答し、お客様の意向や目的を深掘りすることが重要です。その後、さらに詳細な情報を提供するために質問を進めることが必要です。

2

お客様は導入を検討しているが、決裁権は持っていない場合

こちらはお客様が社内で説得が必要な状況です。まず、過去の社内稟議の成功例と失敗例についてお尋ねします。「過去の社内稟議で通らなかったケースの例と、それらの共通点」「過去の社内稟議で通ったケースの例と、それらの共通点」をお伺いすることで、お客様の心理や社内の状況を理解し、適切なアプローチを見つけることが大切です。

3

お客様が導入に必要性を感じていない場合

お客様がサービス導入の必要性を感じていない場合、直接的な費用対効果の説明ではなく、お客様の課題や関心事にフォーカスします。「当社のサービスの話はいったん置いておいておき、お客様がいま気にされている課題は何でしょうか?」と尋ねることで、お客様の本当のニーズを把握し、それに対する解決策を提案します。

「品定め」を怖がらず、本当のニーズを把握しよう

結局のところ、お客様が本当に知りたいことを理解し、そのニーズに合わせたアプローチを取ることが重要です。費用対効果についての説明も大切ですが、それを適切なコンテキストに組み込むことで、失注を減少させることができます。

お客様はやり取りの過程で「品定め質問」をされることがあります。品定め質問とは、お客様が営業に対して確認したい事項を問うことです。例えば、以下のような質問です。

「品定め質問」の具体例

  • 実績はありますか?
  • うちの業界での事例はありますか?
  • 費用対効果が判断しやすい資料をいただけますか?

品定め質問によって、お客様は営業を信用するかどうかを判断するのです。

弊社の「お客様1万人調査」では、お客様が品定め質問をしてくる理由のトップ2は以下の通りでした。

お客様が品定め質問をしてくる理由のトップ2

  • ①ニーズや課題をはぐらかしたい:25.9%
  • ②営業の手腕を試したい:23.5%

特に「営業の手腕を試したい」ことが品定めの理由でしょう。

特に若手の営業にとっては、品定め質問を怖いと感じることがあるかもしれません。マネジャーの方々も、メンバーを指導する立場でそう感じることがあるはずです。

ここでの対応は、お客様が何を確かめたいのかを把握することが大原則です。

例えば、「導入事例を教えてもらえますか?」という質問は、お客様が「あなたの会社がしっかりと価値提供できるかどうかを知りたい」ということなのです。

このときに気をつけなければいけないのは、どんなに丁寧に説明しても、お客様からすれば「何とでも言える」という状態になっていることです。例えば、「当社みたいな業界での導入事例はありますか?」と聞かれて説明しても、「うちの会社とは違うから当てにならない」と言えるわけです。

適切なタイミングで質問を挟むのは効果的

費用対効果も同様で、計算の世界で一発で否定されてしまうこともあるでしょう。構造的にお客様からすれば何とでも言える状態なので、ここに注目して対応する必要があるということです。

さらに注意すべき点は、営業がまだそのお客様について理解していないことがある場合です。お客様に対して理解していない部分がある状態では、どう言い回してもズレるリスクがあります。営業がお客様をまだよく理解していない状態で無理に話を進めるのは危険です。

上記のような状況に対する解決策としては、聞かれたことに対してすぐに答えるのではなく、「適切なタイミングで質問を挟む」という方法が効果的です。

例えば費用対効果の場合、個人的に導入したい意欲があるのか、組織を動かさなければならないのか、まだ導入に迷っているのか、それぞれのパターンによって対応を変えるべきでしょう。導入事例についても同様です。

お客様をより深く理解するための質問をする際には、「1つ質問させていただいてもよろしいでしょうか?」といった枕詞を添えるようにしましょう。このように枕詞を添えると、自然な流れとなります。

お客様が導入実績を尋ねる意図を理解することで、その後の商談がスムーズになります。そのような柔軟な対応が、お客様とのコミュニケーションをよりスムーズにし、成果を上げるための重要なポイントとなります。

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