お客様にとって最高なのは「わかってくれる」営業です。「この営業はわかってくれているな」と感じていただくのに必要なのは、
(1)下調べしている
(2)顧客の立場で考え抜いている
(3)顧客の話に耳を傾けている
(4)顧客と意思疎通の伴った会話ができる
(5)顧客に成功や幸せをもたらす覚悟がある
といったことです。
(1)下調べしている
事前に、公開情報から調べられる範囲のことを確認して商談に臨みます。ただ、これは「IR資料を見たからOK」「社長のSNSをフォローしているからOK」というよりも、商談の場で「事前に調べているからこそできる質問」をしているかどうかが重要です。「質問の内容」でお客様は判断するものです。
(2)顧客の立場で考え抜いている
目標達成意識が強い営業にありがちなのですが、そもそも思考の入り口が「当社製品を買ってもらうため」からスタートしていると、お客様とのズレが起こりやすくなります。紙とペンを持って「もし自分が顧客の立場なら?」を考えめぐらせながらノートに色々書くと、見えてくることがありますよ。
(3)顧客の話に耳を傾けている
表面的な台詞だけで「共感」を伝えてしまっている若手営業は多くいます。「なるほどですね、なるほどですね、それで当社のサービスは……」といったように、相手の話を「聴いているようでいて聴いていない」営業の提案はお客様に響きません。共感は目と耳で伝える必要があります。
(4)顧客と意思疎通の伴った会話ができる
お客様からすると「話が通じる感覚」というものがあります。
●打てば響く(何か発した言葉に対するリアクション)
●会話のテンポ(気持ちよく話せるリズム)
●言葉遣い(営業側ではなく顧客側の言葉で)
●情報の整理(話した内容が見える化されている)
など、「わかっている」感覚をお客様と共有しながら会話を進めましょう。
(5)顧客に成功や幸せをもたらす覚悟がある
これは、自分のお客様を勝たせるコミットメントのことです。提案して見積もりを出すときだけお客様のことを考えるのではなく、むしろ、受注するか否かに関係ないときにこそ、お客様のことを考えているかどうかに「覚悟」が表れます。言うは易しですが、これがいちばん難しいですね。
以上、「お客様にとって、わかってくれる営業とは」を解説しました。