2024.06.07

営業組織で勝ちパターンを作る手順

今回のテーマは、営業組織における「勝ちパターン」の作り方です。

営業組織で勝ちパターンを作る手順

勝ちパターンを作るために理解しておきたいのが、以下7つの手順です。

①最近の決着案件をリストアップ
②決着案件から楽勝と惨敗を除く
③接戦案件の勝敗因を振り返る
④カテゴリについて組織で仮の合意を取る
⑤最近の決着案件についてカテゴリを一通りつける
⑥以降、受注・失注カテゴリを振る
⑦一定期間ごとに振り返る

これらを各ステップごとに解説していきます。

①最近の決着案件をリストアップ

まず、下図のような受注・失注の「原因カテゴリ」を議論できるレベルの数人で、人数を絞って議論をはじめるのがおすすめです。

ディスカッションの場に、材料として最近の決着案件(受注も失注も含めて)をリストアップします。案件数が多すぎると議論がしづらいので、20〜30件ほどが目安です。

②決着案件から楽勝と惨敗を除く

楽勝・惨敗案件は、営業の実力と受注率がそれほど相関しません。一方で接戦は、やり方次第で結果がばらつきます。したがって、優先して議論すべきは接戦案件です。「楽勝」を増やすのはマーケティングと商品開発の仕事で、「惨敗」を減らすのはターゲティングです。接戦の勝率を上げるには営業力の強化が必要となります。

③接戦案件の勝敗因を振り返る

議論する対象の案件について、「詳細の経緯」を確認しながら「受注/失注の要因カテゴリ」を議論します。受注は褒める/失注は叱責するで終わってしまう文化だと、この議論はできません。「みんなで、接戦の勝敗がどこで決まるのかを理解しよう」という”探究モード”にしていきましょう。

④カテゴリについて組織で仮の合意を取る

接戦の勝敗因を振り返っていくと、例えば「なんか、ほとんど”スペックが合わない”になっちゃうけど、おかしくない?」といった意見をもとに、カテゴリが見直されます。着地点は、「増やしたい受注」「減らしたい失注」が見えてくるまで議論し、合意するところです。

⑤最近の決着案件についてカテゴリを一通りつける

受注・失注要因のカテゴリについて「仮の合意」ができたら組織に周知し、各営業担当が持ち案件の受注や失注に対してカテゴリを振るようにします。数が多すぎないよう、取り急ぎ「一人あたり10〜20案件」にカテゴリを振ったら、現状を集計してみましょう。

⑥以降、受注・失注カテゴリを振る

その後は、営業会議に「接戦案件の振り返り」を組み込み、直近の決着案件について、詳細経緯を確認しながら今後のアクションを議論します。当該案件のみならず、組織として「組織として増やしたい受注を増やすには?」「減らしたい失注を減らすには?」の観点で話し合うことが重要です。

⑦一定期間ごとに振り返る

カテゴリをベースにPDCAを回し、その都度集計と見える化をしながら、営業活動が改善されているかどうかを確認します。時間が経ったりメンバーが変わったりしたら、またカテゴリの定義を見直す議論を盛り込み、組織全体で認識を揃えていきましょう。

以上、「営業組織で勝ちパターンを作る手順」について解説しました。

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