2024.06.05

失注を減らす「時間軸」

「時間」への感度が鋭くなると、失注を大きく減らすことができます。

(1)お客様(企業)の検討時期
(2)選択肢が出揃うまでの流れ
(3)判断軸がFIXされる時点
(4)購買担当者が判断に入るとき

多くの営業の方は、(1)をBANTのタイミングと信じて活動し続けていますが、(1)〜(4)をトータルで押さえる必要があるのです。

(1)お客様(企業)の検討時期

みなさんがイメージしやすいのは「そろそろ検討に入る」「次年度の計画を立てる」という時間軸です。これはお客様に対して、通常のヒアリングをしていれば手に入る情報ですね。

しかし、これだけ聞いていても「時期外れの提案」がなくなるだけで、受注率が上がるわけではありません。鍵となるのは残りの3つです。

(2)選択肢が出揃うまでの流れ

お客様が「どの会社から話を聞くか」を把握しておきましょう。第一陣は初期段階の情報収集で、第二陣は見積りをもらって比べるときに、複数の会社から話を聞くはずです。どの会社がいつ訪問しているか、競合情報をしっかり聞きます。これは「躊躇なく聞くかどうか」で差がつくところです。接戦状況を常に確認していれば大丈夫です。

(3)判断軸がFIXされる時点

ここでいきなり難易度が上がります。要件整理をもとに「網羅感」「具体化」「優先順位」を尋ねる営業は、この時間軸をコントロールできるのです。要件整理をしないと、お客様が解像度の低い判断軸で検討に入ってしまい、そうすると、価格競争に陥りやすくなります。提案ロジックの構築力が肝になりますね。

(4)購買担当者が判断に入るとき

これは「決定場面を問う質問」をくり返すことでつかめるようになります。どのタイミングで心が動くのかを押さえておきましょう。自社が明らかに優位だと確信できていないときは、やすやすと「判断モード」にさせてはいけません。「決裁者以外への提案資料に表紙を付けない」のはこれが目的です。

多くの営業の方は「お客様の検討時期に入ったから提案しよう」のように、時間を”受動態”で捉えています。(2)〜(4)の力をつけることで、時間に対して主導権を取ることができるようになりますよ。

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