2024.06.04

複数人数でのオンライン商談の難しさ

営業の方から「1対1のオンライン商談は苦にならないが、複数人数だと難しい」という悩みをよくいただきます。実は、複数人数のオンライン商談については「大きなズレ」が発生していることがあります。営業は「当日の場で何とかしようとして」苦しむ一方で、お客様は「事前準備」と「効率的な進行」を求めているのです。

TORiXの調査で、営業側に「(複数人数のオンライン商談で)何が難しかったか」、お客様側に「本当は営業に何をやってほしかったか」を質問してみました。

営業は「キーパーソンの反応を効果的に引き出す」「参加者の発言や意見を丁寧に拾う」といったことへの難しさを感じていましたが、実は、これはお客様が強く求めていることではありませんでした。

お客様が求めていること

お客様側が求めているのは

●段取りや当日の資料、注意点などを事前に示す
●当社の課題や意向を事前に把握する
●資料説明やプレゼンテ ーションの焦点を定める
●時間を短く、コンパクトに

といったことです。「アドリブで複雑なことをやらないで」というニーズがあるにもかかわらず、営業はこれをあまり課題認識していません。

当日はシンプルに、それ以外で勝負をかける

複数人数のオンライン商談では、当日のその場で何とかしようともがけばもがくほど、うまくいかなくなってしまいます。人数が増えれば不確実性が増し、発言のボールを誰が持つかのハンドリングが難しくなるからです。さらにカメラOFFの方がいたり、通信環境があまり良くない参加者がいたりすると、もうカオスですね。(笑)

そこで、複数人数のオンライン商談は、ディスカッションやファシリテーションを複雑にせず、当日はなるべくシンプルな進行を心がけるのがおすすめです。「その場」でなんとかしようとせず、「担当者との事前の1対1商談」や「商談後の個別フォロー」に勝負をかけましょう。1対1なら、込み入ったやりとりもしやすくなります。

複雑になるならタブレットの画面共有を

(これは本に書いていないことですが)どうしても複数人数のオンライン商談で、ある程度の複雑さをともなうコミュニケーションが必要なときは、タブレットを画面共有してホワイトボードがわりに使うのも一つの手です。多少のスキルは求められますが、その場でライブなやりとりの記録も残せるので便利ですよ。

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