アカウント営業において、カウンターパートに他部署の方をご紹介いただく場面で、紹介依頼にYesのお返事をいただけても、そのあと進まないことは多いと思います。
「ご紹介いただく件、その後いかがでしょうか」と聞いても歯切れの良くない返事…。
このようなときは、依頼の際に「3つの大事なこと」が抜けていたりします。
普段から打算抜きにGiveできているか
まず、「カウンターパートに他部署の方をご紹介いただく」というのは、その方にとって「本来業務以外の追加タスク」の負担がかかります。
それに見合う価値訴求のお役立ちができているかを考えてみましょう。
「自社の商品・サービスが売れそうなときだけお客様へのお役立ちを頑張る」スタンスだと、Giveが足りなくなりがちです。
自社の商品・サービスが売れそうなときだけでなく、「普段から」お客様の会社の発展・成長のために貢献しているかどうかが鍵になりますが、よく、お客様に対して「かける時間のコスパが・・・」と言う営業はここでつまづきがちです。
打算的な営業の行動に対してはお客様も打算で返してきます(見返りがない行動はしません)。
3者で話すべき理由が明確か
仮にカウンターパート(Aさん)が他部門の方(Bさん)に紹介の件を運良く話してくれたとして、当然、BさんはAさんに尋ねます。
「なんで?」
そのとき「いや、うちにきた営業から頼まれてさ…」しか”理由”が言えないと、AさんはBさんにコンタクトするのを渋ります。
ここでの”理由”の作り方にはコツがあります。
「Bさんを紹介してほしい理由」からAさんが切り離されていると、Aさんも自分ごとにならないため、「Bさんを紹介してほしい理由」にAさんも関係していることが望ましいです。
「Aさん・Bさんと当社が(三者で)ディスカッションをするとこんな良いことがある」のように、Aさんの存在が”理由”に絡んでいる状態です。
ディスカッションの緊急性があるか
そして、「Aさん・Bさんと当社」のディスカッションはいつ行われるべきか。
このスケジュールに”緊急性”がないと、他のことに押されて、ずるずると後ろに延びてしまうので、「三者のディスカッションを早急に行うべき理由」まで作れると望ましいです。
時期が明確になることで、場のセッティングもされやすくなります。
まとめると、
カウンターパートAさんに他部門のBさんを紹介いただく際には、
①自社の営業上の打算を抜きにしたGiveを普段からしている
②Bさん・Aさん+当社の3者で話すべき理由が明確である
③三者ディスカッションの緊急性が高い(後回しにすべきでない)
という3つを揃えた状態で依頼をすることが重要です。