初回訪問のアイスブレイクでは、話しやすい雰囲気作りや、お客様に興味関心を示し打ち解けることはもちろん必要です。
ですがさらに、商談序盤をうまく進めるためにお勧めしたいのが3つのキーワードです。
●脱テンプレ
●会話のリズム
●時間を使う理由
脱テンプレ
初対面のお客様に「印象の良い笑顔を」「共通点となる話題を」というアドバイスはよく行われます。
もちろん、印象の良さや、話が適度に盛り上がることは重要です。
ただ、入り口で気をつけたいのは、テンプレ化しないこと。
どれだけ素敵な笑顔だったとしても、「よくある営業」と括られると挽回は難しくなります。
「では、まず簡単に弊社の概要を紹介いたします」という切り出しで会社概要の話がスタートするのはよくある風景です。
するとお客様は、よくある営業に対して、時間を割いて話を聴くべき相手かどうか、品定めのジャッジをするモードに入ります。
ここで品定めモードに入らないよう、「予定調和を意図的に崩す」ことが重要です。
会話のリズム
とは言え、難しいことをする必要はありません。
営業から一方的に話し続けるモードにならず、お客様になるべく沢山話していただける状態を作ることができればOKです。
会話のリズムを作る必要がありますが、そのためには「序盤における質問」を予め考え、用意しておきます。
説明から入るのではなく、質問から入るのです。
時間を使う理由
「せっかく貴重なお時間いただいているので一つお伺いしたいのですが」が枕詞としてスッと出てくるようにしておき、
●相手のバックグラウンド
●お問合せの背景
●アポをいただけた理由
●最近の会社の状況
などについて質問を投げます。
このとき、問いを発する傍ら、頭の中に思い浮かべておくべきことがあります。
「なぜ、お客様は、この場に時間を使ってくださっているのか?」
●会社から何らか言われているミッションがある
●今まで付き合っていた会社に不満
●困っていることがあり情報収集したい
など、色々な理由があります。
この”理由”がつかめないうちは、営業側の発言量が多くなりすぎないよう注意します。
会話のキャッチボールを練習する
課題やニーズのヒアリングにも、間合いとタイミングがあります。
「お客様がこの場に時間を割いている理由」がわからない状態でニーズヒアリングをすると、深掘りすべきポイントがわからず、尋問や一問一答のような雰囲気になってしまいます。
結果、浅いヒアリングをもとに提案を考えないといけなくなります。
初回訪問のアイスブレイクで
●テンプレ営業ではないことを感じていただき
●お客様の発現量が増えるリズムに乗っかり
●この場に時間を割いて頂いている理由を把握する
ことができれば、本論に入れます。
ここまでを短い時間で行うには、一方的なトークではなく、会話のキャッチボールを入れた練習が必要です。