まだ関係が構築できていないお客様への初回訪問では、お客様から「品定め質問」をされることがあります。
●弊社の業界で事例や実績は?
●他社にはない独自の強みは?
●費用はおおよそどのぐらい?
ここで真に問われているのは、実績/強み/費用ではありません。
営業の所作から「価値のポテンシャル」を計られているのです。
見えない「足切りライン」に注意
初回訪問で品定め質問が来るとき、それはどういう状況でしょうか?
お客様は「この会社(営業)との商談に時間を使うかどうか」を判断したいのです。
多くの初回訪問はガッカリ体験だから、無駄な時間は使いたくありません。
そこで、営業の実力を無意識に計ろうとし、問いを投げます。
ここで、見えない「足切りライン」があることに注意します。
以下は、「足切りライン」に引っかかるケースです。
●そもそもテンパってしまう
●問われていることにズレた答えを返す
●一般的な答えを返して終わり
8割ぐらいの営業は、これで切られてしまいます。
そして、
●聞かれていることに答えず、逆に質問し返す
も1割ぐらいありますが、質問に答えないのは不誠実です。
ではどうすればよいのでしょうか?
足切りラインを超えるには
品定め質問をクリアするためには、
①事前に最低限のことは調べている
②御社に対する仮説を予め考えている
③当社としては価値を出せる根拠がある
④他社と比較してお役に立てる
の4要素を満たした答えを30秒〜1分で返した後、
⑤この場に相手が時間を割いている理由
の核心に対して問いを投げる必要があります。
①〜④の例
「御社のHPやIR資料を拝見し、XXの記述があったので、XXを社内で議論されているのではと思いました。弊社としては、御社と同業界でXXに悩まれる企業様に対して、XX〜XX円ぐらいの費用でXXの支援を提供しており、お客様からはありがたいことに”XXですね”とフィードバックを頂いております」
①〜④では、費用感を「XX〜XX円」と幅で伝えておき、「…ただ、今お伝えしたのはあくまでも他社様におけるお話で、御社は御社で独自のご事情がおありかと思います。そこで、弊社がどんな形でお役に立てそうか、御社のご期待とずれないように、1つお尋ねしたいのですが」と核心質問をぶつけます。
⑤を問う核心質問については、forbes記事 https://j.mp/3gSzyUG
や、『無敗営業』p143にあるのでここでは割愛しますが、いずれにせよ「この場に相手が時間を割いている理由」を特定する必要があります。
ここまでできれば、足切りラインには引っかかりません。
つまり、商談の事前準備をした上で質問力&価値訴求力が重要なのです。