受注するにあたって、最初のお客様との接点である「初回訪問」。
この最初の接点でお客様の信頼を得ないと、その先の商談もうまく進まないのは、言うまでもないと思います。
リサーチ、仮説を立てる、お客様の商品を買う、ゴール設計…。
これらは当然の準備として、初回訪問当日にお勧めなのは
「ずっと解決されず残ったままになっている課題は?」
「それはなぜ他では解決されなかったのか?」
を聞くことです。(https://j.mp/3fWlkTk)
今回はこちらのお客様への質問・投げかけについて、お話しします。
安易な質問で、信頼はなくなっていく
初回訪問で単に「何かお困りのことや課題は?」と聞くだけだと、どうしても浅い質問に感じられてしまいます。
それは、初回訪問の営業から必ず聞かれる定番の質問ですし、「それぐらい、調べて考えてきてよ。プロでしょ?」というのがお客様の正直な心境です。
しかしこちらとしては課題を聞きたいですよね。
ではどう質問したらいいでしょうか。
「既に御社のことを十分に理解されている他社さんとお付き合いされているのに、初めての弊社にこうして会っていただけるのは、なぜでしょうか?」
これが「核心質問」です。
ピンポイントで「他社がまだ解決してくれていない課題」を聞いてみます。
そしてお客様が話してくださったら、後はひたすら深掘りするのです。
核心質問と似て非なる聞き方は、「他社さんへの不満は?」というものです。
これは露骨すぎますし、何より忘れてはいけないのは、「その”他社”を選んだのは、目の前のお客様本人だという可能性もある」ということです。
他社への不満を安易に聞くことで、過去におけるお客様の意思決定を否定してしまうリスクがあります。
営業としてはお客様の課題をじっくり聞きたいと思います。
ただし、
●同じことを繰り返し話す負担をお客様にかけない
●お客様における過去の意思決定を否定しない
この2つの観点に留意して、「課題のうち、特定のポイントを聞く」「他社を安易に否定しない」という要素を満たした課題ヒアリングが必要です。
自社のことを話したくなる土台づくり
この核心質問をお勧めしたい理由は、初対面のお客様と関係がまだ築けていない段階でも、先方から深い悩みを引き出しやすいためです。 商談開始直後の数分で、「あれ?他の会社の営業からはこんな聞かれ方をしたことがないな…」と感じていただけるように、シャープな質問をぶつけます。
「初回訪問で信頼をいただくためには?」というご質問を複数の方からいただいたのですが、その答えとしては「お客様が気持ちよく、自社の課題を話したくなる土台作り」に尽きます。
質問は単なる手段です。
お客様は日常的に「ガッカリ営業」と出会っているので、そのような営業と同じだと思われないための”サイン”が必要です。
逆に言えば、以下のような「初回訪問で多くの営業がやりそうなこと」はお勧めできません。
●最初に見せるページが会社概要
●一方的なパンフレット説明
●価値を示さず、いきなりヒアリング
これらは「またきたか…」と思われやすい行動です。
とにかく、お客様から「わかってくれる営業だ」と感じていただくために何ができるかを考えるのが、「初回訪問で信頼をいただく」ために重要なポイントです。