2024.06.04

質問力の秘訣:「具体化質問」とは

曖昧に聞くと、曖昧にしかご返答いただけない

営業の現場において、お客様に対して


・課題は何ですか?
・弊社に対して要望されることは何ですか?


というような質問を投げかける営業の方は多いのではないでしょうか。
これに対してお客様側から、なんとなく曖昧な広い答えが返ってくる、というケースはよくありますよね。

 

営業 「今、何でお困りですか?」
お客様「いやー、色々ありますよ」

営業 「弊社に対して求めるものは何ですか?」
お客様「いや、逆に御社で何ができるのでしょうか?強いて言えば、価格を下げて欲しいですけど…」

このように、聞き方が曖昧だと、返ってくる答えも曖昧になってしまいます。

 

しかしながら、あまりにもピンポイントで聞きすぎると、逆にお客様が答えづらくなってしまうこともあります。

 

例えば、

営業 「御社の課題は今、〇〇にあると弊社は認識していますが、それで合っておりますでしょうか?」
お客様「まぁ…(それは確かに違ってはいないけれども、それだけではないんだよなぁ)」

 

このように、ピンポイントで一つのことだけに対して聞くと、お客様としてはYESかNOで答えづらいというケースもあります。

具体化質問の使い方について

そんなときにオススメしたいのが「具体化質問」です。

一般的に「オープンクエスチョン」と「クローズドクエスチョン」というものがよく知られていますが、オープンクエスチョンの場合、そこに一つだけ条件をつけた質問を投げかけるのが「具体化質問」にあたります。

 

【普通のオープンクエスチョン】
「御社の課題は何でしょうか?」

これでは広すぎますね。

 

【オープンクエスチョン+ひとつの条件を付けた質問】
「御社の課題で特にこの一ヶ月話題にのぼっているのはどういう課題でしょうか?」

このように、ひとつだけ条件を付けて質問することで、お客様が考える際のヒントを作る質問です。

 

逆に「クローズドクエスチョン」でお聞きする場合には、質問がピンポイント過ぎて答えづらいという状況を避けるために、一択の選択肢を二択に増やす、というのが「具体化質問」になります。

 

【普通のクローズドクエスチョン(一択)】
「御社の課題は〇〇という認識であっておりますでしょうか?」
完全にあっていないと「はい、その通りですね」とはっきり答えづらいものです。

 

【クローズドクエスチョン+二択の選択肢】
「御社の課題は、〇〇という課題と△△という課題の二つをあげた場合、どちらが近いですか?

このように、二つの選択肢を比べて選んでいただく選択肢付きのクローズドクエスチョンが「具体化質問」です。

二択でなくとも三択でも良いのですが、いくつかを並べて選んでいただくということです。

 

お客様としては、ひとつの選択肢で「あっているか、間違っているか」という限定的な質問をされるよりもハードルが低く、答えやすくなります。

 

今回は、
・条件付きのオープンクエスチョン
・選択肢付きのクローズドクエスチョン

これらを「具体化質問」として説明しました。

 

お客様があいまいな答えを返してきそうな場面で、しっかり答えてほしいポイントについて情報収集するときに活用できる質問のテクニックです。

ぜひご提案の際にはこの「具体化質問」を使って、お客様とより良いコミュニケーションを築いてみてはいかがでしょうか?

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