2024.06.04

お客様から連絡をシャットアウトされないためにすべき3つのこと

コロナ禍の影響もあり、「お客様からの返信がいきなり途絶える」「お客様から連絡をシャットアウトされる」ことに悩む営業が増えています。返信が途絶えたり連絡をシャットアウトされたりする理由は、「お客様からしても『今それどころじゃない』をたやすく(心の中で)言えてしまう状況」が生まれやすくなったことにあります。

このような事象を防ぐために、以下の方法を試してみてはいかがでしょうか。

●提案書ではなく「共同企画書」にする
●緊急連絡手段を早めに確保しておく
●「詰めがきっちりしている」印象を持っていただく

(1)提案書ではなく「共同企画書」にする

お客様は、突然の業績悪化や突然の会社方針変更、突然の緊急タスク、リモートワークによる混乱などで、一言でいえば「営業の相手をしている場合じゃない」のです。そのため、「提案を受ける」行為の優先順位が下がりやすくなっています。

そこで、提案書を作るときは

●お客様からヒアリングした文言を資料に盛り込む
●お客様とのディスカッションを資料に反映させる
●お客様が作成されたページを一部入れる

これらの過程を経て、お客様との「共同企画書」にすることをおすすめします。

(2)緊急連絡手段を早めに確保しておく

緊急事態宣言の時期は対面接触が難しくなったため、電話・メール・チャットの流通量が飛躍的に増えました。今は対面も可能になったものの、「流通量」は減っているでしょうか?おそらくそこまで減っていないと思われます。そうすると、特に社外の相手との電話やメールは、「スルーしやすい連絡手段」になりつつあります。

お客様の業務用携帯電話と通話でやり取りする機会があったら、なるべく早めに「お客様の携帯端末とショートメッセージ(SMS)でやり取りする」機会を作っておくのがおすすめです。 まだ業務用携帯端末のSMSはそれほど混んでいません。 これをいざというときの「緊急連絡手段」として、平常時から育てておきましょう。

(3)「詰めがきっちりしている」印象を持っていただく

最も大事なのは、お客様から「スルー(シャットアウト)しても大丈夫な相手」と思われないようにすることです。 従来、この領域は「お客様との関係構築」と言われてきました。しかし、コロナ禍で関係構築がやりづらくなっています。そこで、「初対面のときに、どういう印象を持っていただくか」を考えましょう。

爽やかな笑顔や愛嬌は確かに「良い印象」です。しかしそれだけだと、いざというとき、「ごめん、今それどころじゃないんだ…」とお客様が心の中で言い訳しながらスルー(シャットアウト)ができてしまうので、単なる「いい人」ではNGだと言えます。必要なのは「いい人&詰めがきっちりしている人」という印象付けです。

以前、某社の提案を受けたとき、プレゼンの最後に「いかがでしょうか?」と聞かれた僕は「ちょっと考えます」と答えました。相手の営業は「なるほど…ちなみに、”ちょっと”とはどのぐらいですか?」と聞いてこられたのです。思わず僕は「1週間ですね」と答えたら、「1週間後の9時にお電話しても大丈夫でしょうか?」と返されました。

1週間後の9時、実際に電話がかかってきました。9時01分でもなく、9時02分でもなく、9時00分ジャストに。提案内容は良かったですし、営業の人柄も「いい人」だったので、私は悪い気はしませんでした。むしろ「仕事がきっちりしていて頼りになるな」と思いました。 このような営業は、買う側もスルーやシャットアウトをしづらいと感じました。

せっかく良い提案ができるなら、途中で途絶えてしまうのはあまりにももったいないと思いませんか?突然のスルーやシャットアウトを防ぐためには、提案書ではなく「共同企画書」にすること、緊急連絡手段を早めに確保しておくこと、「詰めがきっちりしている」印象を持っていただくことの3つを念頭に置きましょう。

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